Magazineマガジン

NEW

人

部門も国境も越え、お客様をも巻き込む「ワンチーム」体制
~美しい印刷を陰で支えるOA電材事業部のグローバル連携~

NEW

人

部門も国境も越え、お客様をも巻き込む「ワンチーム」体制
~美しい印刷を陰で支えるOA電材事業部のグローバル連携~

印刷ボタンを押せば、当たり前のように出てくる綺麗な書類や写真。その裏側で「0.1ミリの印刷ムラも許さない」と密かに戦っているオフィス用プリンター内部の部品があるのをご存じでしょうか?
それが、アーケムの製造する「OA電材」と呼ばれる高機能パーツです。今回は、この製品が世に出るまでの「徹底的なこだわり」と、国境や部署を超えて課題解決に挑む「グローバルなワンチーム体制」について、日本本社で販売課長を務める小森裕志さんを中心に、現場で活躍する皆さんからお話を伺いました。

OA電材事業販売部 販売第1課 課長 小森 裕志さん
ドイツ・フィリピンでの海外赴任経験を持ち、グローバルな視点と豊富な現場知見を活かしてOA電材事業の販売を牽引。

|鉄の芯にウレタンを巻いただけ? シンプルな見た目に潜む奥深い技術力

― はじめに、小森さんの現在のご担当業務について教えてください。

小森さん:当社が製造・販売している「供給ローラ」「現像(げんぞう)ローラ」「樹脂ベルト」といった部品の販売を担当しています。これらはすべてレーザープリンターの中に組み込まれる部品で、印刷物の鮮明さや品質を左右する非常に重要なパーツです。

 

―シンプルな部品に見えて、実は奥深い技術が詰まっているのだとか?
小森さん:そうなんですよ。構造自体はとてもシンプルで、供給ローラで言えば「鉄の芯の周りにウレタンが付いているだけの細くて長い棒」に見えますよね(笑)。
ですが、実はここが一番面白いところなんです!そのシンプルな見た目のなかに、電気の通しやすさや素材の柔らかさ、耐久性など、目に見えない高度な技術やコントロールが凝縮されている高機能パーツなんですよ。

|数値だけでは測れない。「人の目」で挑む品質と、終わりのない改善

― 技術が詰まっている分、お客様から求められる品質基準も高いのでしょうか?
小森さん:かなり高いですね。印刷の綺麗さに直結する部品なので、お客様の基準はもちろん、自分たちで設定する品質基準も非常に高く設定しています。
部品のサイズや電気の抵抗値といった「数値上のデータ」をクリアするのは大前提ですが、それだけで「合格」とは言えないのが、この製品の難しいところなんです。

 

― 数値以外にも大事なポイントがあるんですか?
小森さん:最終的な印刷物を見て「綺麗だな」と感じるのは、データではなく「人間」ですよね。だからこそ、実際に印刷して自分たちの目で確認してみないと分からない部分がすごく大きいんです。ハイテクな製品ですが、開発や検査の現場は、実はすごくアナログな世界なんですよ。

 

― 印刷してみないと分からないということは、「製品を作って納品したら終わり」ではない大変さもありそうですね。
小森さん:まさにその通りです。製品が完成して量産に入った後でも、世界中のオフィスで実際に使われ続けるなかで、初めて見えてくる新しい課題や改善点があります。
「一度作って終わり」にせず、常に改善を重ねてより良いものへ進化させ続ける。そこが難しさでもあり、モノづくりとしてのいちばんの面白さでもありますね!

|現場からの声を受け止め、製品を研ぎ澄ます「開発の想い」

技術と品質を追求するプロセスには、開発部門との連携も欠かせません。ここで、小森さんが技術・品質関連の対応で「真っ先に相談する頼れる存在」と語る、開発部門の上條雄介さんにお話を伺いました。

OA電材開発部 開発第1課
上條雄介さん
フィリピンへの赴任経験を持ち、グローバルな開発知見を活かしてOA電材の製品開発に従事。

 

上條さん: 開発の現場では、数値データだけでは測れない「人間の目」で最終チェックを行い、微細なプリント品質の違いまで突き詰めています。そこには実際に生産する段階になって生じる課題や、使い続けるなかで見えてくる改善点など、実験室のテストだけでは予測しきれない課題も多くあります。そのため、開発メンバーは製品が市場に送り出されるまで、そして送り出された後も、各工程のメンバーと密に連携して製品改善に取り組んでいます。

一度作って完結とせず、実際の現場で直面する壁をひとつずつ乗り越えて製品を研ぎ澄ませていく。そのプロセスは決して簡単ではありませんが、お客様の期待を超える品質へ進化させられた瞬間や、小森さんたち営業を通じて『改善されて助かったよ!』という喜びの声を聞けた時は、開発として大きなやりがいを感じますね!

|「日本本社×海外現地」の相互補完で、きめ細やかに顧客を支える

― 常に製品を改良していくためには、部署や拠点間の連携が欠かせませんね。

小森さん:はい。実はOA電材のお客様は、日本本部が設計や価格・品質の決定権を持ち、海外各地に生産拠点が点在しているケースが多くあります。そのため、当社も「日本本社」と「海外現地」で明確に役割を分担し、国内外で相互補完する体制をとっています。

 

― 普段、海外拠点の皆さんとはどのようにコミュニケーションをとられているのですか?

小森さん:日常的には定期的なWeb会議やメールで進捗や課題を共有していますが、緊急時や新しい提案をまとめる場面では、電話や臨時会議で議論を交わします。

各地域の担当者が独自の専門性を持ち寄って、時には「当事者」だけでなく、「顧客の立場」や「第三者の視点」に立ったブレインストーミングのラリーを行うこともあります。そうやってお互いの視点をぶつけ合うことで、組織一丸(製造・販売・開発)となってグローバルな課題解決に挑んでいるんです。

海外拠点や開発チームと日常的に行われるオンラインミーティングの様子。時差や距離を感じさせない密なコミュニケーションの現場です。

【アーケムのワンチーム連携体制】

・日本本社(戦略・開発・コントロール)

全体最適を見据えた開発、技術サポート、生産計画のコントロール。顧客本部の決定権限(設計・価格・品質等)に対応し、採算性とグローバルな安定供給を日本側でコントロールしています。

・北米・香港拠点(顧客密着営業)

現地営業倉庫の管理、最前線での物流管理・迅速な顧客対応、地域特有の商習慣に応じた提案を実施。顧客海外工場の権限(受発注・納期等)に合わせ、時差・言語・距離の壁を越えて現場のニーズや顧客心理を迅速にキャッチします。

・フィリピン・開平工場(生産・物流)

先々を見越した確実な生産準備、生産・出荷・在庫計画の立案・運用、デリバリーおよび輸出入実務を担う。日本本社の全体調整を受け、現場で厳格な品質管理とミスのないデリバリーを実行します。

・お客様(プリンターメーカー)

単なる発注元ではなく、「一緒に理想の印刷品質をつくるパートナー」。日々の議論や検証・改善プロセスにおいて深く連携を図ることで、強固な信頼関係を構築しています。

|現場からの声:日本と世界を結ぶスペシャリストたち

北米拠点(Archem America Inc.)Imaging Component unit
Keng Siang Goh(ケン・シャン・ゴー)さん

当社の技術力と継続的な改善において、欠かせないのが「密なコミュニケーション」です。製品開発、価格設定、供給、そして出荷手配に至るまで、お客様の正確なニーズを共有することは、文化の違いによる誤解を防ぎ、即座に適切なアクションを起こすために非常に重要です。

市場の変動やお客様の突発的な事情で計画変更が必要な際も、日本の小森さんや工場とリアルタイムで連絡を取り合うことで、顧客とアーケム双方の視点でバランスの取れた調整を行っています。こうしたチームワークとそれによって獲得したお客さまからの信頼が、長期的なビジネスの成功に繋がっていると感じています。

 

香港拠点(亞科邁電材(香港)有限公司) Sales Manager
Daniel Yii(ダニエル・イー)さん

私は香港拠点の営業担当として、定期ミーティングや電話などで、お客様の最新の生産状況や需要予測、ご要望などを小森さんと頻繁に共有・連携しています。日本本社で『コントロールタワー(司令塔)』としての役割を担う小森さんは、現場の必要な詳細をすみずみまで理解しながらも、同時にビジネス全体を成長させるための広い視野を持った、非常に頼れる存在です。

グローバルで起きる複雑な課題に『ワンチーム』で挑む一番の面白さは、こうして世界中のメンバーが独自の知恵を合わせられるところです。部署や国の壁を越えて助け合い、みんなで課題を乗り越えたときに生まれた絆や信頼関係は、仕事の成果以上に『一生ものの宝物』になると考えています。

 

フィリピン工場(Archem Philippines Inc.) Sales & IMPEX team
Ghie Abian(ギー・アビアン)さん

私は営業・出荷管理の担当として、お客様からのご要望対応や出荷手配、スケジュールの調整などにおいて、日本の小森さんと定期的に密な連携をとっています。特に日本本社との調整や確認が必要な場面では、小森さんが豊富な知識と温かいサポートで親身に助けてくれるため、とても頼もしく感じています。

香港、日本、アメリカのメンバーが国境を越えてフォローし合える強い信頼関係と、「お客様のために」という共通の目標があるからこそ、どんな難しい壁も乗り越えられると実感しています!

 

温かいチームワークで現場を支えるフィリピン工場のメンバー。

|トラブルも前向きなエネルギーに変える。お客様も含めた「ワンチーム」体制

― 単なる情報のやり取りを超えた、強い一体感が伝わってきます。

小森さん:部署や国境はもちろん、お客様まで含めて全員で「ひとつのチーム」になっている感覚がありますね。

予期せぬトラブルや新しい要望があった時も、「困ったな…」で終わらせず、「製品をさらに良くするチャンスだ!」と前向きに捉えて解決に向かう文化が根付いています。これは、先輩方から代々受け継がれてきた当社の強みでもあります。

 

― そうした文化があるからこそ、どんな時も前向きに「ワンチーム」で取り組めるんですね。

小森さん:はい。実際、数年前に難しい技術的課題が発生した際も、単に問題を解決して終わりにはしませんでした。そこで得た気づきを生かし、製品の品質をさらにワンランク上へと進化させたんです。一歩間違えれば信頼を失いかねない場面でもありましたが、最終的にはお客様から「ここまでやってくれてありがとう!」と感謝していただけました。

全員が「この課題を乗り越えて、もっと良い製品にする」という同じゴールを見ているからこそ、どんな壁も成長の糧に変えていけるのだと思います。

|「期待に応えるだけでなく、超えていく」文化の継承

― 普段の業務のなかでも、そうしたチームワークや挑戦の風土は生きているのでしょうか?

小森さん:はい。「これ、面白そう!」「ここを変えたらもっと良くなりそう!」といったアイデアは、国や部署の垣根を超えて日常的に飛び交っています。そうして生まれたアイデアはリストで管理され、日々の業務改善にもしっかり生かされているんです。この「アイデアの引き出しの多さ」こそが、会社の将来を支える大きな強みになると考えています。

 

― そうした高いモチベーションは、どこから生まれているのでしょうか?

小森さん:いちばんは、純粋に自分の担当している製品を大好きな人が多いことだと思います(笑)。「もっと良くするにはどうすればいいか」を追求すること自体が、みんなのやりがいになっているんですよね。

もう一つは、お客様も含めた距離の近さです。直接やり取りする機会が多いからこそ「この人のために頑張ろう」と思えますし、成果が出た時の感謝の言葉が大きな原動力になっています。

 

― 最後に、今後どのようなチームを目指していきたいか教えてください。

小森さん:私たちが一番大切にしているのは、「お客様の期待に応えるだけでなく、常に期待を超えていく」という姿勢です。このマインドとモノづくりへの誇りを、新しく入ってくる仲間にも大切に受け継いでいきたいですね。これからも国境も部署も飛び越えて、全員で挑戦し続けるチームでありたいと思います!

モノづくりへの情熱と今後の展望を語る小森さん


【取材後記】

シンプルな見た目の裏側に凝縮された、高度な技術とテクノロジー。そして「数値」というデジタルな基準を超えて「人の目」で品質を確かめ抜くアナログな情熱。今回の取材を通じて、アーケムのモノづくりを支えているのは、技術力と同時に「妥協を許さない人の想い」であることを強く実感しました。国境も部署も、そして「お客様」という垣根さえも越えて一つの課題に挑む「ワンチーム」の姿勢があるからこそ、アーケムの製品は世界中のオフィスで信頼され続けています。今後も「ワンチーム」から生み出される新たな価値に、ぜひご期待ください!