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お客さまとの距離の近さと圧倒的チームワークで挑む、防府工場のモノづくり

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お客さまとの距離の近さと圧倒的チームワークで挑む、防府工場のモノづくり

自動車のシート用ウレタンフォームの製造を担う防府工場。お客様の目と鼻の先に位置する立地を生かした迅速な対応力と、部署や世代を超えたチームワークが強みです。

今回は、工場長をはじめ、品質保証・技術・製造現場の第一線で活躍する3名のメンバーに、仕事へのこだわりや防府工場ならではの魅力を語っていただきました。

 

(写真左から)

藤川 昴太さん(製造課 / 2019年新卒入社):

入社7年目。製造現場で培ったノウハウをベースに、2026年7月より技術担当へ異動し、品質改善活動や新車種の試作業務を担当。

 

田辺 文生さん(防府工場長 / 1991年新卒入社):

入社35年目。現場目線と経営視点をあわせ持ち、防府工場ならではの価値づくりを牽引。

 

小山 裕也さん(製造課 / 2020年新卒入社):

入社6年目。金型から自動車シート用ウレタンを取り出す「脱型作業」を担当。現場経験を重ね、現在は原料の自動注入ロボットのサブオペレーター(操作・調整役)としても活躍中。

 

福田 文彦さん(品質保証課 管理係 / 1991年新卒入社):

入社35年目。製造現場での豊富な経験を生かし、製品の品質管理やお客様対応を担当。製造現場とお客さまを繋ぐ「架け橋」的存在。

 

 

|少数精鋭だからこその距離感とスピード感

— まずは、皆さんが普段担当されているお仕事について教えてください。

福田さん: 私は品質保証課で、シートパッドの品質管理や保守、お客さま対応などを担当しています。現場での経験が30年以上あるので、「現場の頑張りを成果に結びつけること」と「風通しの良いコミュニケーション」を大切にしています。現場の声をきちんとお客さまへ伝え、お客さまからの繊細なご要望を現場にフィードバックする「架け橋」となれるよう活動しています。

 

藤川さん: 私は入社以来現場一筋でしたが、今年7月に技術担当へ異動しました。現在は品質改善活動に加え、新車種の試作業務を中心に担当しています。現場で培った視点を大切に、試作段階から品質だけでなく、量産時の作業のしやすさや生産性まで考えた工程づくりを心がけています。

 

小山さん: 私は製造課で、金型からウレタンシートを取り出す「脱型(だっけい)」作業を担当しています。単なる取り出し作業と思われがちですが、製品や金型に傷や異常がないかを一品一品確認し、最高の状態で次の工程へ繋ぐ大切な役割です。最近では、原料を金型へ自動注入するロボットの操作・調整を行う「オペレーター」を目指し、サブオペレーターとして技術を習得中です!

 

— 福田さんは普段、現場とお客さまとの「架け橋」役を担われているということですが、防府工場ならではのお客さまとの関係性を感じる瞬間はありますか?

福田さん: 防府工場はお客さまの拠点と「目と鼻の先」にあり、何かあればすぐに駆けつけて対面で現物確認できる恵まれた環境にあります。緊急の依頼にも小回りを効かせてスピーディーに対応できる体制は、お客さまからも高く評価していただいています。

 

長年の経験をもとに、現場や仕事への想いを笑顔で語る福田さん(右)。

 

— 座り心地に直結するパーツだからこそ、求められる要求も高いのではないでしょうか。

福田さん: そうですね。図面上のスペックを満たすことはもちろんですが、近年はそれ以上の乗り心地や触感といったフィーリング面のクオリティが求められます。ひとくちにシートパッドと言っても、「カーブで体を支える部分は硬く、でもお尻が当たる部分は座り心地を重視したい」といったように部位ごとに求められるスペックが細かく異なるんです。そうした繊細なご要望をいただけるのも、日頃から顔を合わせて信頼関係を築けているからこそだと感じています。

 

だからこそ、逆にこちらからご相談した際も親身になって耳を傾けてくださる。『困ったときはお互い様』と助け合える、対等なパートナーシップが築けています。

 

 

|「誰が言ったか」ではなく「何が起こったか」——同じ目標に向かう現場の連携

—そうした距離の近さや温かい雰囲気は、工場の現場にも共通しているのでしょうか?

藤川さん: はい。現場にも部署や役職の垣根がなく、気軽に声を掛け合える雰囲気があります。昼休憩には工場長をはじめベテランから若手まで一緒になって雑談していて、いつも盛り上がっていますね。日頃からコミュニケーションが取れているので、問題が起きたときも「現場・技術・品質保証」がすぐに集まり、その場でスピーディーに改善策を実行できる強みにつながっています。

 

小山さん: 生産中に製品の異常を見つけた際も、すぐにメンバー間で共有して対策を打てるので、不良品の発生を抑制することができていると感じます。

 

― 具体的には、どのように情報共有されているのですか?

小山さん: 工場内に響く全体マイクがあって、問題があればすぐにマイクで共有します。特に私は最終形を確認する脱型工程にいるので、「ここを少し調整してほしい」「今日はこの部分に気をつけて作業しよう」といった意見を他工程へリアルタイムに発信しています。

 

― 素人目線の質問で恐縮なのですが、「今日自分ばっかり声を出しているな…」という抵抗感や気まずさはないのでしょうか?

田辺さん: 一番避けるべきなのは、同じ失敗を別の人が繰り返してしまうことです。ちょっとした声掛け一つで防げる失敗や遠回りを、誰にも味わってほしくない。その共通意識が工場全体にあるので、声を上げることに抵抗や気まずさを感じる人はいないと思います。

 

藤川さん: 生産中はお互いに真剣にフィードバックし合っていても、休憩に入るとその二人で楽しそうに話しているなんて光景は日常茶飯事です。皆トラブルや改善点について話すことはあっても、声を上げてくれたメンバーに対して個別に感情を持つことはありません。

 

― 「誰が言ったか」ではなく「何が起こったか」を大事にするという共通意識があるのですね!

小山さん: はい。現場で作業していて困った時も、誰か一人に聞こうと思っていると、気づいたら自然と3〜4人集まってくるんですよね(笑)。「どうした?」「見せてみ!」と輪ができて、皆で解決してくれる。一人で悩むことがほぼありません。うちの工場は、困っていたり悩んでいたりすると、隠れていてもすぐ見つかっちゃうんです(笑)。すぐに周りが気づいて声をかけてくれるので、本当に助かっています。

 

金型や製品に異常があればすぐにメンバーが集まり、その場で対策を話し合います。

 

 

|部署と会社の枠を超えて一丸に。壁を乗り越えた品質改善プロジェクト

― 工場一丸となって乗り越えたエピソードのなかで、特に印象に残っているものはありますか?

藤川さん: 最近取り組んだ、新車種向け製品の品質改善活動です。最初は課題が山積みだったのですが、防府工場だけでなく、本社の開発チームや他工場のメンバーにも協力してもらいながら進めました。さまざまな視点から原因を探り、約1年間、部署や会社の垣根を超えて一丸となって改善を繰り返した結果、品質を大きく向上させることができました。

 

田辺さん: 今回は他工場の皆さんに多くの場面で支えていただきましたね。なかなか結果が出ない時期もありましたが、もらったアドバイスをもとに粘り強く調整を重ね、目標を達成できたときは本当に嬉しかったです。特に今回、藤川さんは活動を推進するリーダー役を担ってくれていたので、その喜びはひとしおだったのではないでしょうか。

 

— 藤川さんがリーダー役を担われていたのですね!約1年におよぶプロジェクトだったとのことですが、前向きに取り組み続けるのは大変だったのではないでしょうか。

藤川さん: 正直、かなり落ち込む時期もありました。ひどい時は夢にまで出てくるんですよ(笑)。夢のなかではうまくいって、目が覚めると現実にはまだ課題が残っていてまた落ち込んだり…。けど、そのたびに周囲の方々に支えられて、少しずつ前に進むことができました。

 

福田さん: 横で見ていても、一時期すごく悩んでいるのは伝わってきました(笑)。でも、普通なら途中で投げ出したくなるような状況でも、藤川さんは絶対に逃げなかった。ライン稼働中には確認できないテストを、機械が停止しているタイミングに合わせて自らチェックしに来ることもありました。自分が彼と同じ年齢だった頃にそこまで情熱を持って取り組めていたかを振り返ると、本当に頭が下がる思いです。

 

— 藤川さんは今回の活動を経て、自ら希望して技術担当へ異動されたそうですね。

藤川さん: それまでは防府工場内での連携が主でしたが、この活動を通じて拠点の垣根を越えて多くの人と繋がることができたんです。自分が今悩んでいることが他工場の事例を参考にするとすぐに解決できたり、その逆もあったりしました。そこで知見を共有することの重要性や面白さを強く実感し、「もっと技術的なアプローチで改善に貢献したい」と自ら希望して技術担当へ異動しました。今は他工場の成功事例を吸収し、防府工場へ還元していくプロセスにとてもやりがいを感じています。

 

部署や役職の垣根なく、終始なごやかな雰囲気のなかで行われた座談会。

 

|メンバーの挑戦を温かく見守る「育みの文化」

— 先ほど「落ち込むたびに周囲に支えられた」というお話がありましたが、藤川さんと小山さんはベテランメンバーの存在をどのように感じていますか?

藤川さん: そうですね…皆お父さんだと思っています。

田辺さん・福田さん: お父さん?!そんなに歳離れてる?(笑)

藤川さん: 離れてますよ(笑)。でも、そのくらい温かく支えてくれる存在なんです。だから自分も、後輩にとって家族のように温かく受け止められる存在になりたいと思っています。

小山さん: 私はこのなかで一番年下なので、もう藤川さんのことも「お兄さん」だと思っています(笑)。

今挑戦しているオペレーターというポジションも、藤川さんが親身に相談に乗ってくれたことがきっかけなんです。最初は仕事に慣れなくて「自分には向いていないかも…」と落ち込むこともあったのですが、藤川さんや周りの先輩が「最初は誰でもできないから大丈夫」「焦らなくていいよ」と温かく励ましてくれて、乗り越えられました。

 

— 温かい「育みのバトン」がしっかりと繋がっているんですね。

福田さん:防府工場には、若手が伸び伸びと成長でき、それをベテランが見守り育てる連帯感があります。この素晴らしい文化を、今後も大切に継承していきたいですね。

 

藤川さん:文化でいうと、田辺さんがよく口にされる「防府でしかつくれないもの、防府でしかつくれない価値をつくろう」という言葉が私はすごく好きなんです。そうした「防府ならではの価値」を、これからも生み出していきたいです!

 

― 田辺さん、その言葉に込めた想いを教えていただけますか?

田辺さん: 全国にいくつも工場があるなかで、「防府のつくり方はこうだ」「これが防府の価値だ」という軸があると、メンバー一人ひとりがモノづくりの価値をより実感できると考えています。防府ならではの技術や取り組みをグループ全体に広げ、各工場の先駆けとなるような存在を目指していきたいですね。

 

 


【編集後記】

取材のなかで印象的だったのは、「悩んだり困ったりしていると隠れていても見つかる」「皆がお父さん」という小山さんと藤川さんの言葉に象徴される、防府工場の圧倒的なアットホームさとチームワークです。

 

お客さまとの距離の近さを生かしたスピード対応の裏には、部署の垣根を超えてお互いの挑戦を支え合う、ベテランと若手の深い信頼関係がありました。仕事もプライベートも全力で楽しむ防府工場の魅力を、この記事を通して感じていただけたら嬉しいです。