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人若手からベテランまで『ワンチーム』で活躍するアーケムビジネスジャパン鳥栖工場
~3人のリーダーが語る、現場のホンネを引き出す組織づくり~【前編】
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人若手からベテランまで『ワンチーム』で活躍するアーケムビジネスジャパン鳥栖工場
~3人のリーダーが語る、現場のホンネを引き出す組織づくり~【前編】
アーケムの魅力をより多くの方に知っていただくためにスタートした「アーケムマガジン」。今回は、車の快適な乗り心地と座り心地を生み出すシートパッドや、高機能な車両用・産業用用途のウレタン部品の生産を担う「アーケムビジネスジャパン鳥栖工場(佐賀県)」を取材しました。アーケムビジネスジャパン鳥栖工場は3S(整理・整頓・清掃)、教育、働きやすさ等の面でアーケムの中でモデル工場として知られており、国内外にあるアーケムグループ拠点従業員の研修の受け入れを行っています。
なぜそこまで高く評価されるのか?その秘密を探るべく、前編では工場長をはじめとするリーダー3名、後編では現場を支える4名のインタビューを敢行。そこから見えてきたのは、一人ひとりに寄り添う教育と助け合いの精神が息づく組織風土でした。

◆ 今回お話を伺った頼れるリーダーたち(左から)
・直江正規(なおえ まさのり)さん
シートパッド事業第二本部長。アーケムビジネスジャパン鳥栖工場(佐賀)と防府工場(山口)の2拠点を統括し、拠点間のシナジー創出、中長期的な生産環境構築をマネジメントする総責任者。
アーケムビジネスジャパン 採用サイトでは、「現場力で工場を動かす生産の司令塔」としてインタビュー記事を掲載:https://www.archem.co.jp/recruit/acbj/interview/naoe/
・牟田洋輔(むた ようすけ)さん
鳥栖工場長。シートパッド・車両用部品・産業用ウレタン部品生産における「安全・防災・環境・品質」を横断的に統括する司令塔。
・山本和弘(やまもと かずひろ)さん
鳥栖工場における車両用部品・産業用ウレタン部品の製造技術および製造工程管理をマネジメント(部長)。
―はじめに、皆さんの業務を教えてください。
直江さん:私の主な役割は、鳥栖工場と防府工場という2つの大きな拠点が、毎日安全に、そして安定して高品質な製品をつくり続けられるよう、最適な生産環境を整えることです。私たちがつくる製品は、エンドユーザーのお客様が日々体感する自動車の快適性や安全性に直結しています。だからこそ、生産現場がベストなパフォーマンスができるよう「先回りしたマネジメント」を心がけています。
牟田さん:私は工場長として、シートパッドおよび車両用部品・産業用ウレタン製造の生産現場の両方を「横断的」に統括しています。担当分野は「安全・防災・環境・品質」の4つ。当工場にはお取引様も含めて、今年だけでも10回以上の工場見学や監査の来訪があります。常に見られているという健全な緊張感も、工場全体の品質意識の向上につながっていると思います。
山本さん:私は車両用部品と産業用ウレタンの製造技術と、製造工程管理を担当しています。一口にウレタンといっても、自動車のシート以外にも、実は世の中にはたくさんの産業ニーズがあります。お客様の要望に合わせて、多種多様な形や特性の製品を作るため、非常に細かい工程管理と柔軟な工程設計が求められます。
|「先回り」が命。工場を動かす司令塔のリアルな日常
―直江さんは2つの拠点を行き来されているとのことですが、マネジメントで一番大切にしていることは何でしょうか?
直江さん:現場がベストなパフォーマンスを発揮できるような「先回りしたマネジメント」を心がけています。問題が起きてから対処する事後処理では遅すぎます。万が一、生産ラインが停止すれば、お客様のサプライチェーン全体にご迷惑をかけるだけでなく、生産現場で働くメンバーにも大きな負担がかかってしまいます。そうなる前に、最新の生産計画や、これから起こり得るリスクを先回りして予測し、先手を打つのが私の役目です。
たとえば、「最近暑くなってきたから、現場の熱中症対策を例年より早めに実施しよう」とか、あるいは「再来月から生産量が急に増える計画だから、あの工程の負荷が高くなりそうだな。事前にサポートのメンバーを配置しておこう」といった具合です。
―なるほど。事前に準備があれば、現場のメンバーも安心して仕事に向き合えますね。
直江さん:その通りです。ただ、どれだけリスクを予測していても、新製品の立ち上げ時期などは、想定外の壁が立ちはだかります。最近も、鳥栖工場で新車種の生産開始が立て続けにあり、非常に難度の高い局面に直面しました。メンバーは前向きに挑んでくれていますが、新しいものを作るわけですから、いざ顧客の量産が始まると、予測を超えた課題が発生します。
|「やらされ感」をなくす。現場のホンネを引き出すコミュニケーション
―そうした新車種の立ち上げ初期など、予期せぬトラブルで生産現場のメンバーに負荷がかかる局面ではどのようにメンバーをサポートされているのですか?
牟田さん:新しいものを作る時や、トラブルという『いつもと違う変化』が起きた時ほど、現場のメンバーは「自分のせいでラインを止めてしまったらどうしよう」と萎縮しがちです。そんな時に上から命令するだけだと、どうしても「やらされ感」が出てしまいます。だから私は、あえて「これ、どうやったらもっと良くなると思う?」とか「例えばこういう方法もあるけど、現場的にはどう?」と問いかけ、自発的なアイデアを引き出すコミュニケーションを意識しています。
山本さん:私も、普段から現場のメンバーのところに足を運んで、話しかけ、一緒に改善策を考えるようにしています。日々の業務に向き合う当事者だからこそ、気づく「違和感」が必ずあるからです。様々な役職・立場の人間が日常的に声をかけ、異なる視点から現場の本音を引き出すことが大切です。
直江さん:大きな課題も、細かく分解していけば一つひとつ対処可能な小さな問題になります。朝に「今日はこの対策を試してみよう」と決め、夕方に「結果はどうだったか」を検証する。このサイクルを泥臭く、でもスピーディに繰り返すことで、無事に課題をクリアしていけます。彼らが「自ら工程をよくしたい」と思えるような環境づくりこそが、結果的に一番早くトラブルを解決する近道だと思います。

シートパッドの生産工程 工場が誇る高度な職人技が存在する
|拠点間の交流でシナジーを生む
―拠点間の連携や交流は活発ですか?
直江さん:シートパッドにおいては仕様の勉強や新製品の立ち上げ支援などで、もともと拠点間の行き来はありますね。2024年にアーケムフォーミングジャパンがアーケムビジネスジャパンに統合されましたが、統合後にさらに交流は増えました。例えば、防府工場(元アーケムフォーミングジャパン)と鳥栖工場の交流が加速しています。
この交流によって、それぞれの事業の当たり前を見直すことができました。具体的には、シートパッド事業と車両用部品事業における製品づくりのプロセスです。例えば、ある工程において、これまでは1人で完結させていた作業を、あえて検査専門人員を追加し2人体制して分業化しました。一見すると工数(手間)が増えるように思えますが、結果として不良品が減り、後工程での手直し作業が激減しました。トータルで見ると、生産性も品質も向上するというシナジーが生まれています。
牟田さん:鳥栖と同じくシートパッドの生産を行っているアーケムアメリカのスタッフも来てくれていますが、工程の様子や3Sの様子を見るたびに、毎回「Amazing!」と驚いていますよ(笑)。もちろん工程の作りは拠点ごとに違うこともあるのですが、材料の組み込み方一つをとっても、ここでは工場が誇る高度な職人技、つまりマニュアル化できない微細な感覚が、若手一人ひとりにまで確実に伝承されています。そうした「技能伝承」の質の高さが、海外拠点からも高く評価されています。
このような高い技能をベースに、鳥栖工場は「ワンチーム」として機能しています。かつては拠点ごとの壁のようなものが多少なりともありましたが、今は防府でトラブルが起きれば鳥栖から応援が行きますし、その逆も然りです。基本のモノづくり(標準作業)のベースは共通しているため、相互サポートもスムーズに行える。それが私たちの強みですね。
―技術の交流だけでなく、人と人との繋がりができるのが何よりの財産ですね。
|デジタル時代だからこそ、投資すべきは「人財の育成」
―先ほども技術の伝承という話がありましたが、デジタル化、AIやロボットの導入が進んでいく中でも、やはり手作業の技は伝承していく必要があるのでしょうか?
直江さん:どれだけ自動化が進んでも、モノづくりの肝心要の部分は人が見ないといけないと思いますね。最後に、生産性や、品質のカギを握るのは現場の細やかな技能です。
だからこそ、今働いている中堅・ベテランの社員から、若い世代に技術・技能のバトンを確実につなぐ「人の育成」は、鳥栖工場の永続的な発展のためにも最重要テーマだと位置づけています。
―社員に長く活躍してもらうために、どのような教育を考えていますか?
直江さん:
今いる中堅・ベテランのメンバーには、若手の教育をしてもらうことを期待しています。また、社員に長く活躍していただくためには、一人ひとりの適正に応じた目標をもってもらうことが大切ですね。人にはそれぞれ適材適所があります。「マネジメントで力を発揮するタイプ」「現場を牽引する職長タイプ」「技能を極めるスペシャリストタイプ」など。ミスマッチをなくし、一人ひとりがここに入って本当に良かったと誇りを持って活躍できる環境をつくることが、私の使命です。
|「ワンチーム」No.1のプライドと鳥栖で働く魅力
―今後、鳥栖工場をどのように発展させていきたいですか?今後の展望を教えてください。
直江さん:グループのモデル工場という評価に甘んじることなく、生産性、能率、品質すべての指標でNo.1を継続していくプライドを持ってほしいと思います。アーケムグループはどの工場もそれぞれプライドを持ってモノづくりに向かい、経営層がそのすべての拠点に高いレベルを期待していることも十分に理解しています。しかしその中でも、鳥栖工場には、生産性も品質も、No1を目指し続けてほしいです。
牟田さん:私も現場出身ですので、現場の苦労も、それをチームで乗り越えたときの達成感も熟知しています。当工場の自慢は、上下関係を感じさせないフランクな風通しの良さと、温かく面倒見の良いメンバーが揃っていることです。チームごとに「絶対に不良は出さない」と健全に競い合い、切磋琢磨できる誇り高い環境があります。
山本さん:一人ひとりの不良ゼロに対する意識と責任感の強さを誇っています。皆さんが安心して長く働けるように、職場環境の継続的な改善にも取り組んでいきたいと思います。

【取材後記】
インタビュー中、互いにリスペクトを込めながらユーモアを交えて語り合う3人のリーダーたち。妥協なく品質を追い求めながらも、その根底には「みんなで良いものをつくろう」という強い絆と温かい人間味にあふれていました。現場のメンバーたちはお互いをリスペクトし合い、アイデアを出し合うなど、まさに「ワンチーム」として機能しています。続く後編では、このリーダーたちが絶賛する「製造・出荷の最前線で輝く現場の若手・プロフェッショナルたち」のリアルな本音に迫ります!